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「ロード・オブ・ザ・リング王の帰還」がアカデミー賞作品賞等11部門受賞で、史上タイ記録を樹立しました。
11部門の受賞記録は確かに素晴らしいものですが、アカデミー賞はたっぷりお金をかけたスペクタクルは、オスカー競争で傑出した呼び物になるという ジンクスが昔からあります。

つまり、その年の作品で、巨額の費用をかけたスペクタクル映画は、オスカー受賞に非常に有利だということです。
確かに、お金をかければいいというものではなく、もちろん作品としてのレベルの高さや、興行力、話題性なども必要ですが、アカデミー賞の歴史を振り返っても、特に その年に他に或る程度のレベルの大作が少ない時は、大作が一人勝ちしているケースが多いのです。

今回取り上げたのは、史上最多の11部門を過去に受賞した年の作品賞のノミネート作品と、11部門を受賞している作品の紹介ですが、どうでしょう。
たとえば、1959年の「ベン・ハー」ですが、この年の他のノミネート作品はどちらかというと、こじんまりした秀作になっているでしょう。

さらに、1997年の「タイタニック」が受賞した年も同じように、他のノミネート作品はこじんまりした作品です。

つまり、競争力のある他の大作がなければ、その年は大作が一人勝ちします。

Click Here! 確かに、一概に言えないかもしれません。たとえば「風と共に去りぬ」が作品賞を受賞した1939年は、超大作はこの作品のみでしたが、 ノミネート作品が「風・・」を含めて10作品にも登り、激戦となりました。
この年は映画史上の名作「駅馬車」や「オズの魔法使い」「ニノチカ」等 激戦だったためです。しかし、計9部門を受賞したのは「風と共に去りぬ」でした。

1950年第23回を見てみると、この年は「イヴの総て」がノミネート最多記録14部門でノミネートされましたが、他に超大作のノミネートが無く 分散して各作品が受賞しています。

Click Here! 1962年の第35回を見ましょう。
この年は「アラビアのロレンス」が作品賞を受賞した年ですが、この、スピルバーグも絶賛した傑作中の傑作も 主要4部門しか受賞していません。

この年は激戦で、つまり大作「史上最大の作戦」や「戦艦バウンティ」等の70ミリ大作がノミネートされ、 いずれも甲乙つけがたかったのです。
おそらく、この年にこうした大作がなければ、「アラビアのロレンス」も最多記録を持っていたかもしれません。

ちなみに今年ですが、他のノミネート作品は「ロスト・イン・トランスレーション」「マスター・アンド・コマンダー」「ミスティック・リバー」 「シー・ビスケット」です。
「マスター・アンド・コマンダー」は大作ではありますが、「ロード・・」ほどの超大作ではありませんね。作品としてのレベルの高さ では「ミスティック・リバー」がかなり有利だったかもしれませんが、残念ながら、お金をかけた超大作ではなかったのではないでしょうか?

こうしてみると、アカデミー賞は結局その年の公開作品のレベルによるということです。たくさんの部門で賞を取ったからといって、あらゆる分野で 最高の映画だとは言えないことを理解した上で、今回の「ロード・オブ・ザ・リング」の受賞を祝福してください。
1959年第32回アカデミー作品賞等11部門受賞
cover ベン・ハー

作品、監督、主演男優などアカデミー賞史上最多の11部門受賞を果たした名作
時はローマ帝国時代。エルサレム地区の名家に生まれたベン・ハーは、親友メッサラに裏切られ、反逆罪で奴隷となってしまう。
やがて彼はローマで開かれた戦車競技大会に出場し、メッサラと宿命の対決を迎える。
巨匠ウィリアム・ワイラー監督が、6年半の製作期間と当時での54億円という巨費を投じて完成させた、堂々3時間半強のスペクタクル史劇超大作。
アカデミー賞作品賞など、11部門受賞の快挙をも達成した名作でもある。
クライマックスの戦車競技のスペクタクルの壮絶さ。そしてキリスト処刑の奇跡までも描ききり、単なる娯楽アクション作品に終わらない、神の領域に近づくヒューマニズムを具現化したのもすばらしい。
1959年第32回アカデミー作品賞ノミネート作品 1959年第32回アカデミー作品賞ノミネート作品
cover 或る殺人

出演: ジェームズ・スチュアート, ジョージ・C・スコット, その他 監督: オットー・プレミンジャー 『めまい』のジェームズ・スチュアート主演による法廷サスペンス。弁護士・ビーグラーは、ローラから夫の陸軍中尉・マニオンが犯した射殺の弁護依頼を受ける。すばやく事件の立証をしてきた検察側と、論点の違いから激しくやりあうこととなるが…。
cover 年上の女

英国の新人作家ジョン・ブレインの原作を、ジャック・クレイトンが監督した作品。上流階級への野心と、自己の愛情との矛盾に悩む若い主人公を描くドラマである。
1959年第32回アカデミー作品賞ノミネート作品 1959年第32回アカデミー作品賞ノミネート作品
尼僧物語

キャサリン・ヒューム女史のベストセラー小説をもとに、「オクラホマ!」「地上より永遠に」のフレッド・ジンネマン監督が作った1人の修道尼の物語。
アンネの日記

日本でも翻訳出版されて好評を博したアンネ・フランクの「アンネの日記」の映画化。監督は「ジャイアンツ」のジョージ・スティーヴンス。脚色は「ある微笑」のフランセス・グッドリッチとアルバート・ハケット。

1997年第70回アカデミー作品賞等11部門受賞
cover タイタニック

タイタニック号の引上げ作業を行っていたチームが、船内から1枚のスケッチを持ち帰った。
報道されたテレビを見て、その絵のモデルだという102歳のローズが名乗り出た。そしてローズは、船が沈没したあの夜のできごとを語りだす…。
97年のアカデミー賞で、作品賞ほか史上最多の全11部門を受賞した名作だ。
夢の超豪華客船タイタニック号を完全に復元し、ケタ外れのスケールで沈没場面を再現している。
レオナルド・ディカプリオの人気はこの映画で頂点に達し、ケイト・ウィンスレットとの愛のドラマは多くの人々を魅了した。
監督は、ジェームズ・キャメロン。製作費がオーバーし、自らのギャラを返上して撮影を続けたという。製作費は空前の2億ドル。だがアメリカ国内だけでその3倍の6億ドルを稼ぎ、全世界では18億ドルという空前の興行記録を作った。
1997年第70回アカデミー作品賞ノミネート作品 1997年第70回アカデミー作品賞ノミネート作品
cover グッド・ウィル・ハンティング

天才でありながら心を閉ざした青年と精神分析医の心の交流を描いた感動ドラマ。天才的な数学の才能を持つウィルは、生きる張り合いをなくした医者・ショーンと出会い、互いに成長していく。 新星マット・デイモンとベン・アフレックが共同で脚本を書き、見事にアカデミー脚本賞をさらったさわやかな感動作である。
cover 恋愛小説家

偏屈で嫌われ者のベストセラー作家と、バツイチで子持ちのウェイトレスが織りなす不器用な恋をユーモアを交えて描く。第55回ゴールデン・グローブ賞で主要3部門に輝いた恋愛ドラマ。
1997年第70回アカデミー作品賞ノミネート作品 1997年第70回アカデミー作品賞ノミネート作品
cover L.A.コンフィデンシャル

L.A.で発生した大量虐殺事件から浮かび上がる消えた麻薬の謎やギャングたちの企み、絡み合う事件の中で真実が明らかになるサスペンスアクション。出演ケビン・スペイシー、キム・ベイシンガーほか。
cover フル・モンティ

失業中のサエない男たちが一獲千金を狙い、男性ストリップ・ショーを始めようとする姿を、ユーモラスに描いたコメディ。主演は『カルラの歌』のロバート・カーライル。